羅 展鵬 ( Lo Chan Peng )
羅展鵬氏の作品は主に人物画で技法は油彩から水墨に及びます。 彼はその作品に於いて、しばしば時間、歴史、生と死の真偽に関する問題を探求しています。
繊細な写実表現の人物画に摩耗、燃焼、汚損などの痕跡を加え、鑑賞者に強い視覚体験を与え、時間や歴史などの抽象的な概念を可視化させることで独自の芸術的語彙に変換しています。
近年の作品の主なテーマは「歴史に変えられた人々」「歴史を変える人々」そして「光」です。
彼の作品の最大の特徴は、画中の人物の何とも言えない深く神秘的な表情です。このシンプルな純粋性は、彼の人生経験から生まれたものであり、有史以来あらゆる偉大な芸術家たちが 追い求めてきたものだと羅展鵬は考えています。
Website: https://lochanpeng.com
長野剛 (ながの つよし)
1961年東京生まれ 日本大学芸術学部美術学科油彩科卒業
デザイン事務所勤務、グラフィックデザイナーを経て、1988年より フリーイラストレーターとして活動
CGを一切使用せず、油絵具を使用した手書きの絵を描く
リアルで迫力があり、且つドラマティックな作風で定評がある
人物イラストレーションの第一人者として高い評価を受けている
1995年〜2012年 株式会社コーエーテクモゲームスのシミュレーションゲーム『三國志』『信長の野望』を担当
1999年〜2008年 『スター・ウォー ズ』のスピンオフ小説の表紙を手掛ける
『テンペスト』(池上永一著)の挿絵など書籍の カバーで人物を中心に制作
2008年〜現在 オリジナル作品の制作を開始し、各地で原画展・版画展を開催
<主な作品>
【ゲームパッケージイラスト】
信長の野望シリーズ(株式会社コーエーテクモゲームス)
三國志シリーズ(株式会社コーエーテクモゲームス)
太閤立志伝シリーズ(株式会社コーエーテクモゲームス)
【携帯用ゲームイラスト】
「神獄のヴァルハラゲート」(株式会社グラニ)カードイラスト
「大戦乱!!三国志バトル」(株式会社gloops)カードイラスト 等
【主な書籍等】
世界文化社「週刊ビジュアル三国志」表紙イラスト
角川書店「テンペスト」(池上永一著)
ソニー・マガジンズ「スター・ウォーズ/ニュー・ジェダイ・オーダー・シリーズ、
クローン大戦ノベルズ・シリーズ、エピソード1、エピソード2」文庫表紙イラスト
新潮文庫「三国志」「宮本武蔵」「新・平家物語」(吉川英治著)表紙
劇団新感線「薔薇とサムライ」ビジュアル
河出書房新社「大人の塗り絵 戦国武将編」
ホビージャパン「武将を描く 三国志+天使」
(株式会社アートコレクションハウス「長野剛原画展2019」より引用)
内田 すずめ(うちだ すずめ)
筑波大学芸術専門学群卒業。
2014年画壇デビュー。デビュー当時は鉛筆画によるモノトーンの細密画を発表。
その後、油彩画や水墨、インスタレーション的な作品にも挑戦し創造の世界を広げている。
2017年Yohji Yamamotoと初のコラボレーション、パリコレデビュー。
彼女の作品がデザインされた服がパリコレで発表される。このコラボは現在も継続中。
内田の繊細な世界は儚げで危うくも芯を感じさせる。「希望と絶望」「光と闇」の狭間の感情が内包された作品は、時に観る者へ語りかけ、時に観る者を希望へと導いてくれるだろう。
Website: suzumeu.tokyo
平野 実穂 (ひらの みほ)
武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。
「生命の儚さや成熟など、移ろいゆく状況を表現したい」と語る平野実穂の作品は、流れるような線描の曲線美と柔らかな色彩が特徴である。
花や鳥、魚や水などの自然のモチーフと人物を装飾的に共鳴させる画面の構成力は卓越している。
装飾的な美しさと儚さが共存した移ろいゆく世界観は油彩画とは思えぬ繊細さをまとい、観る者をその世界へと誘う。
Website: mihohirano.strikingly.com
黒木 美都子 (くろき みつこ)
大学院在学中の2015年に「FACE展2015 損保ジャパン日本興亜美術賞展審査員特別賞」を受賞。
漆黒の世界に浮かび上がる妖艶で幻想的な人物像、そして抽象表現の融合が特徴。
その色彩の美しさは秀逸で、純度の高い背景の黒と対照的な乳白色の女性の肌色、岩絵具の鮮やかな青や赤のコントラストが見事に調和している。
また、きめ細かい背景の黒と粗めの粒子が織りなす美しい絵肌は、芸術性と装飾性が融和し独自の世界観を形成している。
伝統的な日本画を深く理解したうえに創造される黒木美都子の美人画は、まさに新世代の日本画と言えるだろう。
Website: kuroki-mitsuko.jimdofree.com
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粂原 愛(くめはら あい)
多摩美術大学大学院日本画研究領域修了。
透過度の高い絵の具で下図を制作した後、画面全体に薄い和紙を貼り岩絵の具で彩色する手法を用いる。一度画面を半透明にリセットすることによって、色彩や形の境界を曖昧にし、描かれているものを抽象化させる。
2019 - 2020年前半はデンマークの自然保護区、コロニヘーヴなど人為的に自然が作られた場所に滞在し取材を行っていた。
2020年のコロナウイルスによるロックダウンにより人々がいなくなったデンマークの滞在先で突如出現した動物たちと対峙する。この経験から動物を「何かを示唆するもの」として描き始める。
見え隠れする動物たちを豊かな色彩で抽象化する彼女の世界から「何か」を感じていただけたら、これほど嬉しいことはない。
Website: aikumehara.com
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HIRO
大学では日本画を学び、在学中には日展入選を果たす。
卒業後はCGクリエイターの世界で経験を積み、2021年から作家活動を始めた異色の経歴の持ち主。
その豊富な経験を活かし、デジタルと日本画技法を融合した独自の技法で唯一無二の世界を創造する。
HIROが描く人物は感覚や感情などのイメージの擬人化で、実在する人間を描いているわけではない。
「頭に浮かぶイメージや刻々と変化する感覚を表現するのにデジタルが適していると感じる。」と彼女は言う。
伝統的な日本画の技法とデジタル技術を融合させることで表現できる世界の可能性にHIROは挑戦している。
下重 ななみ (しもじゅう ななみ)
下重が描く現代女性のふとした表情とその眼差しは、鑑賞者に何かを語りかけてくる雰囲気がある。
また女性たちが纏う空気感は紙本着彩による繊細で丁寧な描写から生まれる。
平成~令和の女性たちの日常を描いた彼女の表現世界に現代美人画家としての可能性を感じることだろう。
丁子 紅子(ちょうじ べにこ)
丁子紅子が描く美人画は、優美な曲線と洗練された余白の調和によって構築され、その根底には伝統的な日本画の美意識が確かに息づいている。
切れ長の瞳には、大和絵の時代から継承される日本美人の繊細な美が漂い、凛とした佇まいには、現代を生きる女性たちの気品と強さが重なり合う。
その作品を前にした鑑賞者は、伝統と現代が融合する美人画の新たな世界を垣間見ることであろう。
そして、常に新たな視点で美人画に挑む丁子紅子に、令和を生きる日本画家としての美学を感じずにはいられないだろう。
津村 果奈 (つむら かな)
卒業制作で優秀賞を受賞した作品は多くの人に津村果奈という作家の世界観を印象づけた。
食卓に配置された静物の圧倒的な描写力、青いテーブルクロスとそこに描かれた複数の手...。
静物画は文字通り、静止しているモチーフを描いた絵画。その歴史は長く、時代背景によってさまざまなジャンルが存在する。
津村果奈の描く静物画の面白さは「手」がモチーフに加わることで静止しているものに人の気配や意思を感じるようになるところだろう。
青い食卓に並ぶ食べかけの食材やワイングラスの跡は、鑑賞者を静寂の世界から気配や温度を感じる世界へと誘う。
圧倒的な画力で魅せる若き女流画家による古典静物画の新解釈は、観る者一人一人の想像力に静かに語りかけてくる。
岩本 和保 (いわもと かずほ)
1995年静岡県生まれ。独学で油画を学ぶ。
2016年に友人と三人展を開催したのを皮切りに画家としての活動を開始する。
2017年の初個展以来、毎年個展を開催。
彼女が描く日常の風景は、どこか懐かしく観る者の心を浄化する。
繊細な光と影による表現で情感漂う無二の情景を描き続ける油彩画家・岩本和保。
心のひだに触れる彼女の風景画はこれからも多くの人々を魅了し続けることだろう。
Website: https://kazuhoiwamoto.com/
丸山 純奈 (まるやま じゅんな)
1999年生まれ。
高校在学中に制作したCoffinという作品をきっかけに注目を集める。
翌年2019年には独立美術協会展に初出品し入選。
そしてこの年、中国のHRD社と契約を結び中国デビューを果たす。
代表的なモチーフは少女から大人になる年頃の女性たち。
この女性たちには「自分とは何者か」という丸山純奈の根本概念が投影されている。
作中の人物の表情はどこかミステリアスで鑑賞者は自己の内面を重ねることができるだろう。
また作品全体を構成する豊かな色彩表現も作品の魅力である。
インパクトのある色遣いとミステリアスな表情の人物は国境の垣根を越え、人々の心を捉えて離さない。
丸山純奈の進化は始まったばかりだ。
Website: junnamaruyama.com
小林 宏至(こばやし ひろし)
1988年東京生まれ。東洋美術学校へ進む。在学中の2011年に第47回主体展(東京都美術館)に出品し新人賞を受賞。現在会員。 2012年の卒業同年より都内百貨店、画廊などに出品し精力的に活動を開始する。 制作のテーマは彼を取り巻く現実世界「今」。
油彩表現で視覚的なリアリティーと「美」を追究する。深い色調の画面の中での明暗と質量の表現は、重厚でありながら新しさを感じる。作家のリアリティーの追究は圧倒的な存在感を伴い、観る者の心を捉えて離さない。
Website: kobayashihiroshi.jimdo.com
☆SHOP☆: 小林 宏至
平林 孝央 (ひらばやし たかひろ)
1984年長野県に生まれる。2011年東京藝術大学大学院修了。
2015年からは台湾やシンガポールのアートフェア、アメリカのギャラリーでの個展など海外での経験を多数重ね現在に至る。
制作のテーマは生まれ故郷、諏訪の神事と道祖神から着想を得ている。
古代の根源的な思想をテーマとすることで見る人の心に触れる作品作りを目指す。
実世界と神々や精霊の世界との境界を曖昧にし、ひとつの世界である感覚を表現しようと模索している。
それは懐かしい世界でもあり、いつか還るべき場所でもあり、
我々が無意識のうちに探している心休まる居場所のようでもある。
🔍Shop: 平林 孝央
市川 光鶴 (いちかわ みつる)
武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コース修了。
在学中より数々の展覧会へ出品、受賞を重ね注目を集めてきた実力派。
油彩のスグラフィート(削り出し)技法を応用した下地は、複雑なマチエールと絵の具の厚み、そして市川作品の特徴とも言える虹色に輝く画面を作り出す。
彼女の作品コンセプトの根底には、ユングの「Night sailing journey」という心理学概念があり、鏡などのモチーフを通して「虚像」と「現実」、「生」と「死」を見つめる問いかけをしている。
市川は「まるで魂の傷を浄化してくれているように見えるスグラフィート技法は自身の表現に必要な技法であり、この技法が作風を自ずと方向づけているのかもしれません」と語る。
Website: mitsuru-i.com
🔍Shop: 市川 光鶴
浅葉 雅子 (あさば まさこ)
女子美術大学日本画専攻卒業。その後スウェーデン国立デザイン工芸芸術大学に学ぶ。
その柔らかな感性で国内外を問わず、新しい日本画の発表を続けてきた。
近年は浮世絵や春画に着目し、自身の作品へと昇華させることへ挑戦している。
彼女は春画について「世界に知られた芸術作品でありながら自国の公の場で鑑賞が憚られてきた点に日本社会の矛盾を、また、作中のヌードの女性達が西洋絵画のように鑑賞者に見られている事を意識せず、感情のままに振舞っている点などに東西の文化の違いを感じ、作品として表現することを選んだ」と語る。
作中の女性達は彼女の手により「春画」という閉じた世界からアートの場へと連れ出され、その魅力的な表情を借りて新たな絵画へと生まれ変わる。
そこでは色鮮やかな面と面の重なりや、表情豊かな線の重なりが春画の女達と一体となり新しい空間を作り出す。
Website: http://www.masakoasaba.com
☆SHOP☆: 浅葉 雅子
吉澤 舞子 (よしざわ まいこ)
2012年多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画研究領域修了。
主な受賞歴に2009年雪梁舎美術館フィレンツェ賞展ビアンキ賞受賞。2024年には日経日本画大賞展に入選。
また2024年〜公益財団法人ポーラ美術振興財団の若手芸術家在外研修助成制度にてNYで学ぶ。
「希望のつくり方」をテーマに、画面に物語性を持たせ、岩絵具やアクリル絵の具を用いて制作をしている。
人の身体や器官をモチーフとし、臓器や器官が変容していく様を描くことで身体と精神の可能性を表現している。
絵画制作の他にも、パフォーマンス、舞台などのボディーペインターとしても活動中。
山本 雄教(やまもと ゆうきょう)
「茶碗に入った一粒の米、財布に入った一円玉、そんなすぐそこにあるものこそが実際はあらゆるものに繋がっている」とは作家山本雄教の言葉だ。
1988年京都府生まれ。2013年京都造形芸大大学院を卒業。日本画を学ぶ。
在学中より多くの展覧会へ出品し受賞を重ね、その個性で発表の場を広げている。作品は一円玉のフロッタージュによる平面作品からインスタレーションまで幅広い。一粒の米や一円玉というミクロの世界を広いマクロの世界へ繋げるというのが彼の作品作りの根底にある。彼のモチーフはミクロの一円玉や一粒の米だが、それによって描かれる作品世界のスケールは人一倍大きい。彼の作品を通じて、その先に広がるマクロの世界を想像し体感してもらえたら、これ程嬉しいことはない。
Website: yukyo-yamamoto.jimdo.com
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