352cm x 360cm / 一円硬貨 / 2015
貨幣というルールから離れ、「もの」としての存在感が露わになった一円硬貨。そこから見えてくるのは一円硬貨の「もの」としての魅力か、あるいはルールから離れることで逆に意識される貨幣のルールそのものか。見る人の姿がそこに反射し、映り込む。
138cm x 290cm / 高知麻紙、鉛筆、一円硬貨 / 2015
一万五円分の一円硬貨のフロッタージュにより一万円札を描いている。紙の中には実際に一円硬貨が一万五万枚入った状態である。紙幣そのものに「モノ」としての額面ほどの価値はない。その像を紙幣より実際は「モノ」としての価値も持つ硬貨を用いて表すことで、貨幣とは何か、価値とは何かを巨大な紙幣の画面を元に考えたい。
60.6cm x 72.7cm / 高知麻紙、アルミ箔、鉛筆による一円硬貨のフロッタージュ / 2014
モナリザをはじめとする、西洋の泰西名画を一円硬貨のフロッタージュにより描いたシリーズで、この作品もミケランジェロのダビデ像という西洋の歴史的な美術作品を元にしている。タイトルの725円は実際に作品に使用した硬貨の枚数であり、歴史的名作と少額の価格とのギャップを生み出すことで、美術作品が金銭的価値で安易に判断されることを皮肉っている。また今作では意図的に構図をトリミングすることで、タイトルと相まって美術作品の中にあるエロスを強調する形となっている。
各60.0×60.0cm / 麻紙 鉛筆 一円硬貨/フロッタージュ
西洋絵画に描かれた名画の女性と、夜の歓楽街で働く女性をモチーフにしています。
「聖と俗」「過去と現在」「リアルとフィクション」そのような様々な境界や価値観が、モザイクで覆われるように あやふやになり、フラットな存在として作品にしています。
西洋絵画からモチーフとして引用しているのは、聖書に登場し娼婦的な過去を持つとも伝えられているマグダラのマリアです。
10cm x 10cm / アルミ加工紙にプリント / 2014
三次元の「モノ」としての価値を失うことで、硬貨の表層の美しさを純粋に見ることができるのではないかという狙いで制作した。アルミ加工紙にプリントされた一円硬貨は、解放されたようでもあり、閉じ込められたようでもある。
255cm×345cm / ブルーシート、アクリル絵具、金箔 / 2013
ブルーシートと金箔を用いて富士山を描いた。景観上疎まれるブルーシートの青色を活かすとともに、氾濫する富士山の実態のないイメージを、豪華さとチープさが入り交じった表現で表したかった。
【プロフィール】 | |
1988 | 京都府出身 |
2010 | 成安造形大学 日本画クラス 卒業 |
2013 | 京都造形芸術大学大学院修士課程ペインティング領域 修了 |
【主な個展】 |
|
2019 | 「faint noise」(+1art/大阪) |
2018 | 「青いテントと五つの輪」(YOD gallery/大阪) |
2017 | 「見立てと反復」(ギャラリー和田/東京) |
「××××円の人」(ギャラリー恵風/京都) | |
「THE PEOPLE」(大雅堂/京都) | |
2016 | 「Fake blues」(+1art/大阪) |
2015 | 「EXCHANGE」(gallery maronie/京都) |
2014 | 「How is this connected to that?」(つくるビル/京都) |
2013 | 「What is there コメをみる※コメにみる」(Gallery PARC•京都) |
【主なグループ展・アートフェア】 |
|
2020 | 「美の予感2020 ―平面・特異点のカナリア―」(髙島屋日本橋店6階美術画廊、他5か所巡回) |
2018 | 「京都府新鋭選抜展2018 – Kyoto Art for Tomorrow -」 (京都文化博物館) |
「第7回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」(上野の森美術館/東京) | |
2017 | 「アートフェア東京」(東京国際フォーラム) 同‘18、19 |
2016 | 「琳派400年記念 新鋭選抜展-琳派 FOREVER-」(京都文化博物館) |
「第22回 尖展」招待作家(京都市美術館) | |
2015 | 「琳派400年記念 新鋭選抜展 ~琳派の伝統から、RIMPAの創造へ~」(京都文化博物館) |
2014 | 「続 京都日本画新展」(美術館「えき」KYOTO/京都) 同‘15 |
その他個展、グループ展、アートフェア等多数 | |
【主な受賞】 |
|
2020 | 「京都 日本画新展2020」奨励賞(美術館「えき」KYOTO) |
2017 | 「第7回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」審査員推奨(豊橋市美術博物館/愛知) |
「ファインアート・ユニバーシアード U-35」優秀賞(つくば美術館/茨城) | |
2014 | 「TERRADA ART AWARD」優秀賞(T-Art Gallery/東京) |
2013 | 「京都府美術工芸新鋭展 2012京都美術・工芸ビエンナーレ」公募部門大賞 (京都文化博物館) |
「美術新人賞デビュー2013」準グランプリ(ギャラリー和田・フジヰ画廊/東京) | |
2012 | 「ART AWARD NEXT2012 Vol.2」審査員賞 (東美アートミュージアム/東京) |